瀧本ゼミ政策分析パート 新歓特設ブログ

このゼミは、京都大学の瀧本哲史客員准教授の下、自ら関心のある社会問題に対する解決策を立案し、ロビイングや社会起業、学術研究などの政策にとらわれない手段によって実際に問題解決を図る、東大を中心とする自主ゼミです。詳しい情報はこちらへ http://seisaku.strikingly.com/

理系院生が瀧本ゼミ政策分析パートに入った訳

このたびは瀧本ゼミ5期生、東京工業大学大学院2年生の鶴見さんにインタビューを行いました!瀧本ゼミ政策分析パートは理系の方も多く所属し、様々な形でバリューを発揮されています。理系の方にとっての瀧本ゼミの魅力に迫りました。



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Photo by Yutaka Sugiura



Q.昨年、鶴見さんは瀧本ゼミに入られたと思うのですが、どうして入ゼミしようと思われたのですか?

 修士1年の時に2つの研究を同時にしていたのですが、そのうちの1つが3月で終了し、また同じタイミングで就職活動も終了したので、4月から何か新しいことを始めたいなと思うようになりました。来年度から所属する予定の企業が業務として政策提言のための検討・調査などをおこなっていることもあり、今まで触れたことのなかった政策に触れることのできる機会を作ろうと思い、瀧本ゼミ政策分析パートに参加しました。



Q.瀧本ゼミに入ってみて、感じたことは?

 ゼミでは経験や慣習ではなく、エビデンス(科学的根拠)に基づいた提案・意思決定が重視されています。ゼミでの発表において少しでも論理的飛躍があると、ゼミ生との議論の中で指摘されてしまいます。私もはじめのうちは穴だらけの発表をしてしまうなど苦戦していたのですが、ゼミでの議論を深めるうちに少しずつ論理的な考え方を身につけることができました。

 またゼミの他の魅力として、いろいろなバックグラウンドをもった方から刺激をうけることが挙げられます。ゼミには都心近辺のいろいろな大学に所属している学生が参加しています。所属している学部・専攻も多岐にわたっており、例えば、法律・物理・教育・哲学・医学・メディア・建築など多様性に富んでいます。私は、理科系の大学に所属していますので普段、文科系や医学系の方と接する機会がありません。同じバックグラウンドをもった人とだけ接していると、視野が狭くなりがちですので、このようなゼミの多様性は重要だと思います。



Q.多様なバックグラウンドを持つ人たちがいる事で、どのようなメリットを鶴見さんは感じますか?

 自分が専攻する建築環境工学は色々な分野を応用する学問です。例えば、室内の空調設備の大きさを決める際には機械工学の伝熱理論を用いますし、一方で室内の人体の快適性モデルは医学の生理学の知見を用いる、といった具合です。建築環境工学は、このように他分野の知見をうまく活用することで、大きな発展をとげています。

 これは、建築環境工学だけにいえることではく、瀧本ゼミ政策分析パートでも同じような事が言えます。例えば、自分が取り組んだ断熱と健康に関するイシューでは断熱性が低い事で冬季の心疾患や脳血管疾患など様々な病気が増える、また断熱改修を行うことで快適性が上がるだけでなく、疾患発生が予防できるというエビデンスが出てきています。これは医学と工学の組み合わせによるイシューですが、このような領域と領域の合間、組み合わせの中には新しい重要な問題が隠れている事が多く、瀧本ゼミでは多様なバックグラウンドを持った学生がいるため、そのようなイシューに多く出会えると思います。


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断熱性の健康に対する有効性を示す表.断熱改修をしたグループでは,風邪・インフルエンザ・ぜんそくの自己申告がおおむね半減していた.
H. C., Philippa, M., Anna, et al. Effect of insulating existing houses on health inequality: cluster randomised study in the community. BMJ. 2007, vol. 334, no. 7591.




Q.理系の学生にとってゼミに入るメリットは? 特に工学系にとってのメリットがあれば是非お願い致します!

 研究を行っている学部4年生以上の学生にとっての魅力、それはゼミのスタイルにあります。ゼミの基本的な活動は、自分で課題を発見して、自分でリサーチして、その課題を解決する方法を発表するというスタイルをとっています。このスタイルというのは、まさに大学の研究室で行っているものと全く同じ進め方です。したがって、ゼミでの学びがそのまま研究室での研究のヒントになることも多いです。例えばゼミのフィードバックで、相関関係と因果関係を混同しないようにといわれたことがありました。これは自身の研究に取り組む中でも、非常に犯しやすいミスだと思いました。

 さらにゼミではプレゼンテーションの技術についても重視しています。これは表面的なスライドのキレイさではなく、新規性のある濃密な内容を、いかに聴衆に負荷をかけず伝えられるかということに力点がおかれています。プレゼンテーションの技術は研究発表ではもちろん、社会にでた後も役にたつ重要なスキルだと思います。



Q.瀧本ゼミは外から見ると何をやっているか分からない!という声もあるようですが(笑)。 ゼミに入ってから瀧本ゼミのイメージはどう変わりましたか?

 最初の説明会で瀧本先生もメンター(助言役の先輩)の方もすごいスピードで話をするので、頭の回転がはやそうで、この人達についていくのは大変そうだなーと思っていました(笑)。しかしメンターの方と一緒に図書館でリサーチをしたり、メンターの方の助けを受けながらプレゼンの資料を作ったりする中で少しずつ成長し、ゼミでも議論に参加できるようになりました。

 また、ゼミの活動の中では、なによりも主体性が求められます。受け身の姿勢だと得るものは少ないと感じました。逆にいえば主体性があればゼミから得られるものは多いと思います。学部生が多いゼミですので、院生の自分が参加すると関係が難しいかなと思いましたが、全然そんなことはなくフラットな関係で活動できています。

 さらに入る前と印象が変わった事として、政策分析パートということで、既存の政策の粗探しばかりやっているのかと思っていたのですが、そうではありませんでした。この問題は政治家に働きかけたほうがいいからロビイング、この問題はエビデンスがないから大学と共同研究、の問題はマネタイズできそうだから起業などといったふうに、アプローチが多岐にわたっています。そういう点も私にとって大変新鮮でした。



Q.ゼミで鶴見さんはどう言った活動をしていましたか?
 前期(4月~9月)はイシューを探し、リサーチを行って課題の解決案を準備し、発表するという一連の活動をおこないました。後期はその解決案を実行フェーズに移すための活動をしました。なかなかひとりではできませんので、ゼミのOBの方と一緒になって、そのプロジェクトを進めていました。卒業にともない今は他のゼミ生が引き継いでくれています。



Q.ゼミ志望者に対して一言
 政策分析パートと名前がついていますが、ゼミでは、研究や起業なども含めて、幅広い形で、問題解決をおこなっています。文系の学生はもちろん、私を含め多くの理系学生が活動しています。
 新入生のみなさんや上級生のみなさん、修士課程・博士課程のみなさんの参加もお待ちしております。ぜひお気軽に説明会にお越しください。

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